「ミシュランガイド京都・大阪2023」にて、新たに誕生した星付きレストランから喜びの声をお寄せいただきました。これまでの道のりにはそれぞれのドラマがあり、導いてくれた方々への感謝の言葉にあふれています。
凌霄 (二つ星/日本料理)京都
“今日作る料理が今までで最高の料理”
この言葉を胸に日々、料理と向き合っております。これからも“最高の料理”を作るために何事にも真摯に向き合い、より一層精進して参ります。仲間と共に。
ベルロオジエ(二つ星/中国料理)京都
VELROSIERに携わる方々、そして苦楽を共にした仲間への感謝
8年前にこの料理スタイルで店をはじめました。中国料理の新しい道を切り拓きたいという思いで、毎日試行錯誤しては考え、悩み続けてきた料理が、やっと評価されたと実感しています。こんなものは中国料理ではないと酷評されたことも、他にはない全く新しい中国料理だとお褒めいただくこともありました。自分の中でも何を信じて、何を目指すのか不安になった時もありました。
それでも多くのお客様に私たちの料理を食べてVELROSIERをご体感いただき、たくさんの仲間や業者様、様々な方たちに支えられてここまでやってこられたと思います。
これまでの感謝と尊敬の気持ちを忘れずに、これからも前をしっかり向いて日々精進していきたいと思います。
ドーディチ(一つ星/イタリア料理)京都
喜びを分かち合うスタッフへの想い
お客様、業務店様、レストランに関わる全ての方々あっての私たちであるのは承知のうえですが、支えてくれる一人ひとりのスタッフの日々の仕事の積み重ねが、今回のミシュラン掲載という大きな結果につながったと、心より感謝しています。 だからこそスタッフとこの喜びを分かち合い、料理を作る上での良い環境をこれからも考え、充実した仕事をし、結果として常により良い料理をお客様に提供出来る様、日々努めたく思います。
オリジン(一つ星/フランス料理)大阪
苦しい時期に支えてくれた全ての方々へ、感謝の気持ちしかありません
コロナ禍においても私たちが“レストラン”で在り続ける事が出来たからこそと思っております。お客様に応援をして頂いたこと、提供したい食材・飲料を滞ることなく届けて下さった方がいること、情報を共有し励ましあえた仲間がいること、そのいずれか一つ欠けても“レストラン”として在ることは出来なかったと感じています。 抱えきれない程の感謝と御礼をお伝えするためにも、これからも精一杯努力して皆様に楽しんで頂ける“レストラン”へ成長していきたいと思います。
焼鳥 とり泉(一つ星/焼鳥)大阪
丹波篠山で地鶏を養鶏する生産者「松風地どり」への感謝
生産者とお客様を“美味しい幸せ”の線で繋ぐのが私たちの努めであると考えます。生産現場において、日頃の勤勉性、地鶏の命を大事に育む心、そして愛情。その一羽一羽を受け取る度に大事な命を感じ、いつも勉強させて頂いております。 今後も生産者とお店が互いに切磋琢磨し、紡がれた命から美味しい幸せを感じて頂けますよう、努力精進して参ります。
研野(一つ星/日本料理)京都
故郷・青森に住む両親と祖母への想い
私は幼少期から、祖母や母が作る山菜料理、海の幸、お漬物などをいただいてきました。それは、今思うと旬のおいしいものばかりで、ものすごく贅沢なものでした。 祖母の家は山奥にあって、蛇口をひねれば山の冷たい水が出てきて、食卓には山から採れたばかりの(街中では決してみることのない)とても大きなナメコや、下処理が大変な山菜、郷土の文化がつまったお漬物などが並びました。そういう食の記憶が、今の僕を料理人にさせてくれました。おいしい味の記憶が自分のコンパスとなっていると思うのです。それがなかったら、世間の人に評価していただけるようなおいしいものは作れなかったと思います。
独立開業前に、母から煮しめを送ってもらい、ハッとしました。修業中、色々な高級レストランを食べ歩いて、一流の味を学んだつもりでいましたが、僕が目指すべきものは、もっと身近で、根源的なところにあると直感したからです。新しい料理をつくって、人を驚かせたい、喜ばせたいという気持ちはもちろんありますが、“誰かのためを想ってつくる料理”がいちばん舌にも身体にもおいしく、心に染み渡っていくものだと、改めて気づかされました。
今でも、年に一度は青森に帰ります。自分の店をもってからは、青森の郷土料理や祖母、母のレシピからヒントを得ることも多くなりました。両親は、青森にしかない食材や新米を送り、店を応援してくれています。子供のころは気づかなかった、故郷の素晴らしさと両親のあたたかさ。何よりも感謝を捧げたいと思います。
プレスキル(一つ星/フランス料理)大阪
スタッフと共に更なる進化を
ミシュランガイドに掲載が決まった時は、今までレストランに関わったスタッフやお客様、そして生産者の方々全ての人達に伝えたいと思いました。その中でもOB OGを含むスタッフたちです。2016年、オープン翌年にミシュランガイド取材協力の依頼があり、スタッフと共に喜んでいましたが最終的には掲載に至らず、悔しい思いでいっぱいでした。その後は何故ダメだったのか、何が足らなかったのかばかりを考え試行錯誤を繰り返し、料理の芯がブレていた時期もありました。
そして約一年の長い迷いから抜け、余計な事は考えず周りに流されることない“不易流行”の精神で本物のフランス料理をやり抜こうと一致団結しました。
この度の掲載をスタッフ全員で喜びを分かち合い、また各々のモチベーションとなりました。明日から新たなスタートになりますが、スタッフ一同更に進化し、お越しになるお客様に満足していただくために邁進してまいります。
上方中華 新瓊(一つ星/中国料理)大阪
喜びと責任感をモチベーションに
移転して初年度でのミシュラン一つ星。日頃より献身的に支えてくれている妻そして家族。また、移転前より長い月日を共に過ごしてくれているスタッフ。ビジョンを共感し、新たに出会えた縁のあるスタッフにありがとうと伝えました。 一人では到底できない仕事だと常々思います。方向性を共有し、意見を出し合い、まとめ、沿わす作業の繰り返しの日々を過ごしています。
14年の歴史がある「ミシュランガイド京都・大阪」。私たちもその歴史に携われる喜びと、責任感をモチベーションにかえて、これからも進化し精進していく所存です。
伏見町 栫山(一つ星/日本料理)大阪
師匠へ誓う、仲間との更なる高み
オープン前から大阪を代表できるような店になるようにと、沢山の方に関わっていただきました。店はチームで動いています。喜びつつ、来年はまた新たにより良い店を作ろうと仲間と団結しました。鮨 三心(一つ星/寿司)大阪
5年前の言葉を胸に
「石渕君は5年以内にミシュランの星を取ると思います」。ちょうど5年前にボストンのラーメン店「鶴麺」大西さんがSNSに残した一言。特に約束したわけではないし、当時は自分の中でもミシュランに対する意識も低かったですね。コロナ禍、私たちはお互いにレストランで食事をする大切さを改めて認識し、二人で何かイベント的なことができたらなと話していました。その時、頭によぎったのがあの日の言葉です。仕事として海外に出るときは、それを果たしてからにしたい。大西さんの独り言は、その時二人の約束へと変わりました。それから5年目、ミシュランガイドの発表日。大きい花を抱えて現れた大西さんの笑顔は一生忘れません。
まだまだ道の途中。“心に響く一貫を握る”。今までと同じ目標のその先にまた新たなる星があるのなら、日々の一歩も変わってくると思っています。
自分というよりは、スタッフや家族や友人、業者、漁師、農家のみなさん、そして何よりお客様が喜んでくれたこと。それが私の喜びであり、そのような方々に囲まれていることが誇りであります。