「ミシュランガイド東京2023」にて、新たに誕生した星付きレストランから喜びの声をお寄せいただきました。これまでの道のりにはそれぞれのドラマがあり、導いてくれた方々への感謝の言葉にあふれています。
セザン （二つ星／フランス料理）
チーム、お客様、そして支えてくれた全ての方々への感謝
私たちのような新しいレストランにとって、最高の栄誉です。セザンチーム、フォーシーズンズホテル、お客様、そしてかけがえのないサポートをして頂いている皆さまに感謝しています。セザンはたくさんのご縁により誕生したレストランです。ご支援をいただいている皆様を含め、チームで成し得た評価だと思っています。 
Photo © SÉZANNE
寅黒 （一つ星／日本料理）
慢心することなく、日々精進
2021年11月1日のオープン以来、スタッフ一同、お越しいただくお客さまに喜んでいただくために何ができるかを考えて日々精進してまいりました。今回は、このような評価をいただき、誠に嬉しく心より感謝を申し上げます。この評価は、ひとえに関わってくださる皆様のおかげです。これからも慢心することなく、より一層気を引き締めて、最高のひとときをお過ごしいただけるよう励んでまいります。 
Photo © Torakuro
グッチ オステリア ダ マッシモ ボットゥーラ トウキョウ
（一つ星／イタリア料理）
ミシュランの星は、支えてくれた父への贈り物
掲載店発表会で、自分の名前を呼ばれてステージに上がった時、真っ先に思い浮かんだのは4ヶ月前に他界した父の顔でした。私自身の限界を超えられるような精神的な支えとなり、常にオープンマインドで私の意見に耳を傾けてくれました。父は私にとってひとつの目標でもあり、今でも私の心の中にいます。
日本へ出発する際、遠く離れた地に身を置くけれども、必ずミシュランの星をプレゼントすると約束しました。今回の受賞は私にとって父への贈り物です。
Photo © Gucci Osteria da Massimo Bottura Tokyo
TOKi （一つ星／イノベーティブ）
TOKiに携わり、支えてくれた皆様へ
私たちは奈良の食材で季節の物語を表現しながら、奈良の食文化発信に努めています。そして、「TOKi」という店名はバスク語で場所という意味を持ち、まさに多くの人を繋ぐ場所でもあります。ばあく豚の生産者の泉澤ファミリー、 無農薬八朔農家の西川さんを始め、奈良の素晴らしい食材を届けてくださる方々。皆様の想いを受け取り、支えられて、形にしたものがこの度の嬉しい評価をいただけたと思っています。 去年オープンのまだまだ若い私たちではありますが、日々精進を重ねてまいります。
Photo © TOKi
一平飯店 （一つ星／中国料理）
香港修業時代のお世話になったシェフへ、一番に喜びを伝えたい
鑊氣（鍋から立ち昇る煙、湯気、香り）とは、香港の料理人が調理するうえで大切にしている言葉です。広東料理において、温度と立ち昇る香りをお客様に感じていただくことが、味と同じくらい大切だと学びました。 時には厳しかったですが、仕事が終われば、潮州料理の店によく連れて行ってくれたのも良い思い出です。仕事だけではなく、不動産屋で物件の交渉に同行し、生活必需品を揃えるための店や市場も案内してくれました。自分の料理は、その市場で見た季節ごとの野菜や肉、魚、そして調理場で学んだことがベースになっています。香港に行けるようになったら一番に報告したいと思います。
Photo © Ippei Hanten
アマラントス （一つ星／フランス料理）
応援してくれたシェフ仲間に伝えたい「ありがとう」
広尾のイタリア料理店「ボッテガ」の笹川さんは、開業前から相談に乗ってくれたシェフの一人です。オープンして一年余りの大変厳しい時期。気遣って良く食べに来てくれました。また、笹川さんを通じて多くの方々と出会い、「笹川さんの紹介だから間違いない」と私たちのお客様にもなり支えてくださいました。 ミシュランスターシェフの応援は本当に嬉しく、スタッフ一同、笹川さんのことが大好きです。本当にありがとうございました！
Photo © amarantos
エラン （一つ星／フランス料理）
苦しい時、奮い立たせてくれた父の記憶
「élan」を立ち上げたのは2020年1月。ビストロとカフェ業態も同時期にオープンし、3店舗を運営していました。そんなスタートしたばかりの同年2月に父がこの世を去りました。 その直後、これまでに経験したことのないコロナの波がすぐに広がり、運営状況は厳しくなります。いくつかの判断に迫られ、考える日々。店舗の規模や私自身の経済状況を鑑みると、店を畳むことが得策だと思い始めました。しかし、オーナーとして継続した理由は父にあります。
オープン直前に、歩くのもやっとの体でお祝いを持って会いに来てくれた父。その時が、最後に父が見た私のコックコート姿となりました。
その記憶は、簡単に店を手放して良いのかと悩んでいた自分を奮い立たせました。父への恩返しは「élan」を守ること。意地でも店を維持しようと決断し今に至ります。今回いただいた評価を父へ一番に伝えたいと思います。
Photo © élan
プルニエ （一つ星／フランス料理）
苦楽を共にしたスタッフへの想い
料理長に就任して約3年、ようやく手にした星。スタッフ全員で喜びを分かち合い、互いをねぎらいました。何度も悔しい思いをしましたし、させてしまったかとも思います。それでも、信じてついてきてくれたスタッフに感謝の気持ちを伝えたいです。 またプルニエの料理を好きだと言ってくださるお客様、素晴らしい素材を届けてくださる生産者や業者の方々にも心からお礼を申し上げたいです。この一つ星に恥じぬよう、今後もさらなる研鑽を積んでまいります。
Photo © PRUNIER
NéMo （一つ星／フランス料理）
自然の豊かさを教えてくれた祖父母への想い
幼少期から自然に触れ合う機会に恵まれ、山・川・海でよく遊びました。釣りはその一つ。釣るだけではなく、捌いて料理し残さず食べなさいと祖父母から教わったことが、料理するようになったきっかけです。 伊豆下田の大自然の中で、毎年夏に親戚や仲間で集まり釣った魚などを囲み、食事をした楽しい思い出。その記憶を東京で再現したいと、NéMoをオープンしました。
温かく優しいほっこりとした空間でありながら、上質なおもてなしを今後もご提供していきたいと思います。
Photo © NéMo
銀座 志翠 （一つ星／日本料理）
故郷静岡から応援して下さるお客様への想い
修業先の京都から故郷の静岡へ戻り12年間、お客様から常に支え励まされ、色々なことを教わりました。私のわがままで東京に移転する際も、気持ち良く送り出していただき、今でも銀座のお店に足を運んでくださいます。お客様でありながら良き親、良き友のような存在です。一番にこの喜びを伝えたいです。 
Photo © Ginza Kousui
宇田津 鮨 （一つ星／寿司）
「宇田津 鮨」へ携わる方々への感謝
色々な出会いがあり、そのたびに成長させていただきました。お客様、生産者様、各業者の皆様、お店のスタッフ、家族の支えがなければこの素晴らしい賞をいただけなかったと思います。今後も色々な方々との出会いを大切にし、「宇田津 鮨」のお鮨を世界に伝えていきたいと思います。 
Photo © UDATSU SUSHI
江戸前鮨 英 （一つ星／寿司）
技術を磨き、最高の一貫を目指して
開業から支えてくれたお客様とスタッフに心から感謝しています。長年お鮨の修業経験しかない私に、色々なアドバイスをしてくださいました。 そして、共に頑張ってくれたスタッフが退職となる年に「ミシュランガイド東京2023」へ掲載され、日々積み重ねてきたことが大きな喜びとなりました。
これからも伝統の江戸前鮨の技術を磨きながら最高の一貫を目指し、皆様に「変わらずおいしいね」と言っていただける様に精進してまいります。
Photo © Edomae Sushi Hanabusa
茂幸 （一つ星／日本料理）
祖父母から受け継いだ想いを胸に
多くの出会いに恵まれ、今の自分がいます。ご縁のある全ての方々に感謝の気持ちを伝えたいです。その中でも強いて挙げるなら、当店の地を残してくれた祖父母かもしれません。その昔、祖父が何もなかった時代に産婦人科を営もうと見つけた場所であり、戦争で帰らぬ人となり、娘の顔も見ることが出来なかったと聞いております。 そのような想いのある場所で、職は違いますが、同じく白衣に腕を通し、人を幸せにする仕事に従事していること。この度ミシュラン一つ星をいただけたこと。天国の祖父へ、母に代わり伝えたいと思った次第です。
