Features 1 分 2021年4月19日

江戸前寿司

東京で星に輝く5軒の寿司店。その技が施された逸品とは。江戸前寿司の魅力をミシュランインスペクターがご紹介します。

すしのルーツは熟れずしや鮒ずしの発酵保存食です。文献によると1300年前の奈良時代まで遡ります。握りずしは江戸時代の東京、屋台が始まりと言われています。氷はなく、流通も盛んではなく、東京湾の魚を塩や酢に漬けたり、そして煮たりと工夫を重ねました。それが江戸前の仕事です。先人から受け継いだ知恵といまの進化を紹介します。変わらないことは変わり続けることでもあるのです。


懐石のお凌ぎを寿司に 野菜

野菜をだしで炊き握る。日本料理の仕事が生きる。“寿司界の侍”かのごとく、和食と寿司の二刀流で客と向き合う。

波濤
熊切大地

江戸前の花形 鮪

赤身は漬けにせず、純粋な香りを重視する。トロは寝かせて脂の旨みを楽しむ。豊洲の舞台には、関わる人々のドラマがある。

青空
高橋青空

親父の背中を追いかけて 鰹

親父は、世界一有名な寿司職人、小野二郎氏。藁で燻した鰹は燻香が素晴らしい。香りが最も味わえる一貫。

すきやばし次郎六本木店
小野隆志

夏の終わりのハーモニー うに

晩夏に味わった唐津の赤うには、奈良漬けが添えられる。濃厚なうにと熟成した酒粕の風味が調和する。

木挽町 とも樹
小林智樹

寿司漫画との出会いが原点 煮蛤

寿司の漫画に影響を受け韓国から来日。ひたむきな姿は主人公と面影が重なる。煮蛤は江戸前の代表格の一つ。やわらかさと貝の旨みが持ち味。

すし家 祥太
ムン ギョン ファン



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