約260年も続いた江戸時代。 江戸中期の人口は世界一だったとも言われた都市、街にはたくさんの人々があふれ、江戸から活気ある食文化が生まれました。また時代の変化と共に、それ以降も進化し、発展され続ける料理は、多数存在します。
今回は、東京でぜひ食べたいアイコニックな料理と、それらが食べられる代表的な店を紹介します。
1. すし
江戸時代のファストフードとも言える存在。握りずしは屋台で手軽に食べられる料理として、庶民に親しまれてきた。氷はなく、流通も盛んではなかった頃、江戸湾で獲れた魚介類に塩をあてたり、酢に漬けたり、煮たりしたのが江戸前の仕事の始まり。 今では世界中の人々から支持を受けている握りを、ぜひ発祥の地で味わいたい。
ヒカリモノ
国立新美術館近くに位置するすし屋。“普段使いできるすし屋”を掲げ、懐にやさしい店を目指す。品書きが充実し、握りとつまみのどちらも楽しめる。店名が「ヒカリモノ」ゆえ、小肌や鯖などの青魚を欠かさない。
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2. うなぎ
「串打ち三年、裂き八年、焼き一生」と言われるほど熟練の技術を要するうなぎ料理。滋養強壮効果が高く、夏バテ予防に食べる習慣も。妥協しない店は、客が来店してから裂くことが多く、焼き上がりまで時間を要することから、時間に余裕をもっての訪問がおすすめ。
野田岩 麻布飯倉本店
11代将軍、徳川家斉が江戸を治めていた頃(1789‐1801)に創業 した老舗。五代目の金本兼次郎が暖簾を守る。 備長炭で焼いた蒲焼は、焦げ目のない淡い飴色。
3. 天ぷら
江戸の屋台に天ぷらが登場したのは、18世紀後半と言われている。 東京は大根おろしの天つゆ、関西は塩で味わうのが元々の習慣だが、 店主の考えや経験を反映した自由な楽しみ方も魅力。令和になっても天ぷらの進化は止まない。
天ぷら かき揚げ 之村
幅広い世代が通える店にしたいと丼物、定食、単品が揃う。初めての訪問なら名物である海老たっぷりのかき揚げ丼を。野菜天丼もありベジタリアンにも嬉しい店。
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4. 蕎麦
江戸っ子のローカルフード 、蕎麦。酒と蕎麦掻き、板わさ、だし巻玉子などの蕎麦前を楽しみ、蕎麦切りで締めくくるのが粋とされ、今でも親しまれている。 「蕎麦は呑むべし、噛むべからず」という言葉があるように、 ざる蕎麦一枚を勢いよく手繰り、すぐに店を後にするのも、これまた粋。
5. すき焼
幕末に牛鍋と呼ばれる料理が東京に広まったのが発端。醤油と砂糖の割下 に、牛肉、葱、しらたき、 豆腐。そして手元には溶き卵が入った器。誰もが知っているすき焼きの起源を辿れば、東京の郷土料理に行きつく。ひと煮立ちするころには、部屋に幸せな甘い香りが漂う。少し赤身が残る牛肉を溶いた卵にくぐらせたら、熱いうちに召し上がれ。
すきやき あさい
割烹店のようにカウンターで楽しむすき焼。卵白だけをメレンゲのように泡立てた卵で味わうのが個性的。目の前で調理してくれる仲居の手捌 きを眺めるのも食事のうち。
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6.とんかつ
明治時代、西洋料理と共に伝来したフランス料理のコートレットが起源とされる。 当初は牛肉を使用したカツレツが主流だったが、当時の日本人の味覚に合わせて豚肉が使われるようになり、現在のとんかつが広まった。その後、かつ丼、かつ煮、味噌かつなど、更なる多様性を見せている。
かつ好
民家を改装し、古材で設えた趣あるとんかつ店。ロース、ヒレの定食に加え、一品料理や コースの用意があり、様々な用途で利用できる。一人でも、仲間や家族とでも訪れられる店。
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