Travel 3 分 2025年11月10日

日本の新たな23軒のミシュランキーホテル ─ 静寂の渓谷、都市の洗練、サーキットの躍動を体感する特別な滞在

静寂に佇む宿、都市の空を彩る高層ホテル、エンジンの余韻と過ごす特別な空間。2025年のセレクションが映す日本のもてなしの現在地

2025年の新セレクションが映す、日本のもてなしの現在
2025年のミシュランキーへ選ばれた宿は、日本のもてなしがどれほど多様で、そして静かに進化を続けているかを物語ります。静かな山あいの隠れ宿や、歴史ある旅館。そして、食と滞在をひとつにした小さなブティックホテルまで。伝統と革新が寄り添いながら進化する今の日本の“おもてなし”のかたちが、ここにあります。


個性が光る隠れ宿と旅館

趣ある静寂に包まれた、日本各地の個性的な宿をご紹介します。


© エスパシオ箱根迎賓館 麟鳳亀龍
© エスパシオ箱根迎賓館 麟鳳亀龍

エスパシオ箱根迎賓館 麟鳳亀龍 (神奈川県・箱根町)

1ミシュランキー

箱根の谷あい、早川のせせらぎに沿って建つ静かな隠れ宿。専用ケーブルカーで降りた先に、趣の異なる9棟のヴィラが風景に溶け込むように建っています。組子や唐紙など、日本の伝統技法を随所に取り入れた設えが趣を添えています。

源泉、堂ヶ島温泉の湯を引いた露天風呂はごく限られた客室でしか味わえない、贅沢なひととき。自然と建築が寄り添う、現代の「迎賓館」の名にふさわしい一軒です。


© あさば
© あさば

あさば(静岡県・伊豆市修善寺)

3ミシュランキー Promoted

室町時代の1484年に創業。500年以上の歴史を誇るあさばは、日本を代表する名旅館のひとつとして、その名を知られています。池に浮かぶ能舞台では、季節ごとに一流の芸が披露され、静寂の中に日本の芸能文化が映えます。

畳敷きの客室に障子から差し込むやわらかな光、丹念に手入れされた庭園。どの空間も、日本建築の美と精神を映し出しています。修善寺温泉の湯は、長い時を経ても変わらぬ力を湛えています。訪れる人の心と体を、いまも静かに包み込んでくれます。


© 由布院 玉の湯
© 由布院 玉の湯

由布院 玉の湯(大分県・由布市湯布院)

1ミシュランキー

かつて禅僧が心を整えるために滞在していた場所であり、心を整える場だった記憶が、いまも静かに息づく宿。広い庭には離れの客室が穏やかに建ち並び、庭を抜ける小径が、静かにレストランや茶房、バーへとつながります。茶房とバーからは、やわらかな緑を映す景色が、時間の流れを忘れさせます。


都市に灯る新たなミシュランキー

東京・大阪・京都で、洗練された滞在体験を叶えるホテルをご紹介します


© Patina Osaka
© Patina Osaka

パティーナ大阪(大阪府・大阪市)

1ミシュランキー

シンガポールのカペラグループが手がける姉妹ブランド、パティナの日本第一号。窓の外に広がる大阪城と緑豊かな公園の景観が、このホテルの象徴です。現代的な外観は縦の植栽でやわらぎ、館内には温かみのある色調と自然素材、そして日本の職人技を思わせる意匠が静かに調和しています。

客室はゆとりある造りで、床から天井までの大きな窓から大阪城を一望。スパやウェルネス施設では、最新技術を取り入れた都市型のリトリートを体験できます。館内の和食レストラン群に加え、19階のバスク料理レストラン「IÑAKI(イナキ)」では、城郭を正面に臨む特別な時間を楽しめます。


© フォーシーズンズホテル大阪
© フォーシーズンズホテル大阪

フォーシーズンズホテル大阪(大阪府・大阪市)

1ミシュランキー

堂島の街にそびえるフォーシーズンズホテル大阪。モダンな建築の中に、伝統の美意識を映した上質な空間が広がります。畳敷きの客室や布団スタイルのベッド、和紙の壁を備えた特別フロアでは、日本のもてなしを現代のホテルデザインの中に取り入れています。

そのほかのフロアでは、格子のディテールや浴槽のしつらえなど、職人の手仕事が細部に活かされています。最上階のスパには内風呂とプールを備え、大きな窓から大阪の街を見渡す贅沢な眺めが広がります。


© フェアモント東京
© フェアモント東京

フェアモント東京(東京都・港区)

1ミシュランキー

日本初のフェアモントブランドとして誕生したフェアモント東京。「ブルーフロント芝浦タワーサウス」の上層階に位置するホテルからは、東京湾を見晴らす開放的な眺めが広がります。スタイリッシュでありながら快適さを重視した空間には、東京タワーや都心のスカイライン、あるいは湾岸の景色を望む客室が並びます。

館内には屋外プールデッキを備えたスパのほか、日本料理、地中海料理、フランス料理など、5つのレストランと2つのバーが揃い、多彩な美食の世界を堪能できます。



旅の目的地となる宿

その土地ならではの体験と出会える、心に残るミシュランキーの滞在先をご紹介します。


© 富士スピードウェイホテル
© 富士スピードウェイホテル

富士スピードウェイホテル(静岡県・小山町)

1ミシュランキー

ハイアットのコレクションブランド「アンバウンド コレクション by Hyatt」に属する富士スピードウェイホテル。2022年、富士スピードウェイのコースサイドに開業し、モータースポーツの躍動とリゾートの上質さをひとつにしています。

ロビーにはクラシックカーが並び、客室にはレースの記念品が飾られています。モータースポーツミュージアムも併設し、ここならではの特別な体験を演出します。客室からは富士山またはサーキットの眺望を楽しむことができ、スパやプール、イタリア料理と日本料理のレストランなど、充実した施設が揃います。


© OSTERIA SINCERITA
© OSTERIA SINCERITA

Osteria Sincerita(山形県・南陽市)

1ミシュランキー

その名に込められた“まこと”の心で、地元の野菜や米沢牛を使った季節感あふれるコースを提供し、食の体験を越えて、宿というかたちでもてなしを広げています。

上階の客室からは、山形の穏やかな田園風景を見渡すことができ、1室にはフィンランド式サウナを備えています。


© オーベルジュ ときと
© オーベルジュ ときと

オーベルジュ ときと(東京都・立川市)

1ミシュランキー

長く海外で経験を重ねた石井義典シェフが、帰国後に立ち上げたオーベルジュ。自ら器を成形し、料理・工芸・建築を一体に表現するという構想のもとに誕生しました。建築設計は小幡真一郎氏が手がけ、光と庭の移ろいを受け止める、静けさに満ちた4室の宿として完成しています。

各客室は旅館の意匠を現代的に解釈した造りで、床から天井までの大きな窓から中庭を望み、専用の温泉露天風呂とトリートメントスペースを備えます。都心から1時間の距離にありながら、時間が静かに流れる洗練された滞在を叶えます。


Hero image: エスパシオ箱根迎賓館 麟鳳亀龍

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