20世紀を代表する偉大なシェフ、ジョエル・ロブションは、数多のグランシェフを育ててきた。恵比寿の城とも言えるシャトー「ジョエル・ロブション」を舞台に、ラグジュアリーなダイニングエクスペリエンスが繰り広げられる。その調理場でチームを指揮するのが、愛弟子でもあるエグゼクティブシェフの関谷健一朗氏。フランス料理界最高峰の称号「フランス国家最優秀職人章 Meilleur Ouvrier de France(略称M.O.F.)」を日本人として初めて受章し、世界中から注目されている。
関谷氏が大切にするのは、今まで受け継がれてきた技術と伝統の継承。そこには、ジョエル・ロブションが好んで使った言葉、Convivialite (コンヴィヴィアリテ)、食の喜びや楽しみの意味を受け継ぎ、心のこもった料理でゲストをもてなす。「ロブション直々に教わった料理人として、次世代に伝える責任があると感じています。レシピの分量などではなく、料理に対する想いやフィロソフィーを伝えていきたい」。穏やかな口調の中に、後進を想う力強い使命感が宿る。
今日も関谷健一朗シェフは偉大な師匠の言葉を胸に、フランス料理と向き合い、若手料理人を鼓舞しエールを送る。