東京渋谷にある「ラチュレ」のシェフパティシエ、橋本将樹氏がレシピを監修。レストランで提供していたミルクレープを家庭用にアレンジ。日本らしくありながら、世界中の人に親しんでもらいたいと、チョコレートと醤油の組み合わせを思い付いた。
「お菓子作りは工程が多く、難しいと思われがちですが、計量や温度などの基本を押さえれば、ご家庭でも簡単に作れます。ジャム、アイスクリーム、フルーツなど、様々な食材を添えるのもおすすめ」と笑顔で話す。完成を想像しながら、一つ一つ作るステップも楽しみ。
体と環境にも配慮
おいしさだけでなく、健康と環境にも気遣う。てんさい糖や蜂蜜を使うことで、より体に優しいスイーツに。良質なカカオを栽培するファインカカオ、公正価格で生産者を守るフェアトレードのチョコレートを選べば、社会情勢を知るきっかけに繋がる。ちょっとした配慮で、食のサステナブルに触れる機会になっていただけたら嬉しい。料理名:チョコレートミルクレープ 醤油キャラメルソースがけ
【材料】
クレープ生地(19 cmフライパン10枚分)
バニラオイル・・・1g塩・・・1g
ココアパウダー・・・15g
薄力粉・・・50g
グラニュー糖(てんさい糖、蜂蜜も可)・・・15g
全卵(Mサイズ2個相当)・・・95g
バター・・・25g
牛乳・・・160g
シャンティーショコラ
生クリーム 乳脂肪分:38%・・・520gチョコレート・・・130g
グラニュー糖(てんさい糖、蜂蜜も可)・・・50g
醤油キャラメルソース
水・・・30gグラニュー糖(てんさい糖、蜂蜜も可)・・・30g
醤油・・・3g
【作り方】
クレープ生地
① 牛乳、バターを手鍋で40℃まで温める。② 全卵を溶きほぐし、温めた牛乳とバターを全体が合わさるように混ぜる。
③ グラニュー糖、薄力粉、ココアパウダー、塩を、手で良くすり合わせる。
④ ③に②を加えて混ぜ合わせ、バニラオイルを加えて裏ごしする。
⑤ 生地にラップをかけて、冷蔵庫で一晩寝かせる。
⑥ フライパンに油を引き、生地を焼く。
シャンティーショコラ
① 生クリーム、グラニュー糖を手鍋で沸騰直前まで温める。② チョコレートに①を少量加え、滑らかになるまで均一に混ぜる。
③ 残りの①をしっかり混ぜ合わせ、氷水に当てて冷やし、ラップをして冷蔵庫で一晩寝かせる。
クリームと生地を重ねる
① 寝かせたシャンティ―ショコラを角が立つまで泡立て、クレープ生地に塗り広げる(ハンドミキサーがあれば使う)② 2枚目の生地を重ね、同様にクリームを塗る。
③ ①②を最後の生地まで繰り返し、好みの量を切り分ける。
最後の仕上げ
グラニュー糖と醤油をキャラメル色になるまで煮詰め、水を加え軽く混ぜたら火を止める。ミルクレープに醤油キャラメルソースをかければできあがり。お好みで、アイスクリームやジャムを添えれば、味の変化を楽しめる。デザートから発信するサステナビリティ
「ラチュレ」は、次世代へ食のバトンを繋ぐため、自然・人・食の調和を大切にしている。狩猟免許を持つ室田シェフのジビエ料理、自家農園の運営、未来への食育活動。おいしさと持続可能性を両立する店づくりを目指している。最後に橋本氏から一言。「規格外のフルーツをソルベやコンフィチュールにしています。パティシエならではの技術を生かしてシンプルに。サステナブルかつおいしいデザートをお客様に届けたいです」。
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