Hotel de l'Image

写真がテーマの「オテル・ド・リマージュ（Hotel de l'Image）」は、かつて町の映画館兼音楽堂だった建物を改築してギャラリー、写真スタジオ、研究所を併設した32室のホテルです。ヴァン・ゴッホも心惹かれたサン・レミ・ド・プロヴァンスという、インスピレーションと美しさに満ちた場所にあります。何もない素朴な田舎ならではの素朴で純粋な魅力をたたえた建物は、白木とガラスをふんだんに用いた明るい佇まいで、古さを感じさせないすがすがしい雰囲気です。


シンプルな「禅」スタイルの香りをやや強調するためか、レストランでは和食とフレンチを融合させた創作料理を、美しい庭とその向こうのアルピーユ山脈を眺めるテラスで楽しむことができます。映写室を改装したバーでは、ドリンクを片手にクラシック映画のDVDをどうぞ。また庭は、伊仏合作映画『去年マリエンバートで』（1961年）を彷彿とさせる複雑な様相ですが、ここでジャン・ルノワール監督の仏映画『ゲームの規則』（1939年）のウサギ狩りのシーンを真似るのは行儀が悪すぎるでしょう。


そうした古い映画を見たくなったら、自室のDVDプレイヤーを利用しましょう。客室にはこの他にもインターネット接続やハイテクバスルームなど、現代人に必須の機能が付いています。客室の中でも特に面白いのがプラタナスの大木の上の「ツリーハウス スイート」で、ホテルの本館と渡り板でつながっています。ただしベーシックなダブルルームでも心からお奨めできる快適さ。まさに訪れる価値のあるホテルです。