Hotel Azul de Oaxaca

旅好きな人ならメキシコにいくつかの変化が表れていることにお気づきでしょう。特に最近では、メキシコのデザインが注目を集めています。ホテルも廃墟のリノベーションといった古いタイプのものとは違う、新しい世代のホテルが出てきました。中でもオアハカの街の中心部にある「ホテル・アズール・デ・オアハカ（Hotel Azul de Oaxaca）」はメキシコのデザインシーンのショーケース的なホテルです。


スイートはそれぞれフランシスコ・トレド（Francisco Toledo）、ルーベン・レイヴァ（Ruben Leyva）、ホセ・ヴィラロボス（Jose Villalobos）、ルイス・ザラーテ（Luis Zárate）と、フリホル・パラド（Fríjol Parado）のグループがデザインしたもの。建築家、ヘクター・エスラウェ（Hector Esrawe）はぼろぼろになっていた建物のリノベーションを担当。グラフィックは地元のアーティストのグループ、ソシエダード・アノニマが手がけました。地域のアーティストとコラボレーションするのは単に、ホテル・カーサ・アズール・デ・オアハカがデザインのいいホテルであることをアピールするためではありません。メキシコのデザインが国際的にも重要な位置を占めることを宣言しているのです。


ホテル・アズール・デ・オアハカではメキシコのアーティストがあらゆる要素をプロデュースまたは制作しました。ロビーから客室、モレ（メキシコ料理のソース）がかかった海老などのオアハカ料理、ホテルの映写室で上映される映画に至るまで、古代からの文明と現代の感覚とが融合したクールな美を放っています。回廊の涼しげな影はサボテンがある中庭へと誘います。ホテル・アズール・デ・オアハカの壁の中にある隠れ家はゲストにそれぞれ違う体験をさせてくれます。一度この中に隠れてしまえば、周囲の景色もさまざまな顔を見せてくれるのです。

アクセス：ベニート・フアレス国際空港から車で約30分。