Castelbrac

フランス北西部のブルターニュ、コート・デメロード（エメラルド海岸）沿いにある街、ディナールは「北のカンヌ」とも呼ばれることがあります。このニックネームで、ディナールについて知るべきことがすべてわかるといってもよいでしょう。エレガントで、歴史があり、高級なエリアです。魅力的な古い建築と白砂のビーチで有名で、長い間、フランスとイギリスのエリート達の保養地として親しまれてきました。当然ながらビーチフロントの通りには、豪華なクラッシクホテルがいくつかあります。そしてここに新たにオープンしたのがCastelbrac Dinardです。


話題となったこのホテルは古い世界と新しい世界を結びつけています。というのは、その建物は1992年まで、国立自然史博物館でした。何世代にもわたってフランスの小学生たちがその門をくぐってきました。現在は23室のホテルとなり、このホテルに滞在する目的のためだけに旅をしたくなります。デザイナーのSandra BenhamouとLéonie Alma Masonは、このヴィラで最も魅力的なアール・デコ装飾の多くを残しながら、クリーンでコンテンポラリーな美的価値観を吹き込み、砂、貝殻のアイボリー、さまざまな色調の藍色からなる海からインスピレーションを得たカラーパレットを使用するという賢い選択をしました。

最初の所有者だったFaber家はこの最高の環境で休暇を楽しんでいました。そして宿泊客も同じ体験ができます。すべての客室がオーシャンビューで、部屋の多くにはプライベートテラスがあり、リクエストをすればここで朝食をいただけます。外観は洗練されていますが、落ち着いています。雰囲気のある花柄の壁紙、レトロなベッドのヘッドボード、アンティークの金メッキの鏡など、限られた数の装飾的な要素が部屋を活気づけています。グースの羽毛布団のベッド、大理石のバスルーム、Thēmaēのバス用品、ネスプレッソコーヒーメーカー、超薄型HDテレビが標準仕様として備わっています。

階下にあるレストラン、Le Pourquoi Pasでは地元で獲れたシーフードをその日のお勧め料理にしています。Aquarium Barは元は博物館のアクアリウム、ジュール・ヴェルヌからインスピレーションを受けていて、舷窓やカーブのラインが美しいレトロなラブソフアがあります。屋外にある石造りのプールは長細いデザインで、水遊び用というよりはラッププールになっています。また、敷地内にはアットホームなチャペルもあり、人気の結婚式場となっています。近くのチャンネル諸島まで行くのであれば、ホテルは手製のヴィンテージのモーターボートがあります。フランスの良き時代、ベル・エポックを追体験できるボートです。