Malmaison Birmingham

イギリスにあまり馴染みがなければ、バーミンガムと聞いて古ぼけた街並みや雰囲気を想像しても無理はありません。かつて一大産業都市として栄えたこの街は、1970年代からの不況でたしかに衰退しました。しかし近年になって街の大改造に着手、廃墟と化したかつての工場や産業施設を取り壊して新たなビルを建て、街全体をモダンな国際都市へと一新しつつあります。

マルメゾン・ホテルチェーンは、ブティックホテル革命の尖兵としてイギリスの地方都市を席巻し、先ごろロンドンにも進出しました。そのマルメゾンが新たな拠点に選んだのが、シックに生まれ変わったバーミンガム。「マルメゾン・バーミンガム（Malmaison Birmingham）」は、運河に面したもと郵便局を改装した巨大ショッピングモール「Mailbox（メイルボックス）」にあり、すぐ隣がニューストリート駅です。ハーヴェイ・ニコルズやアルマーニのショップの前を通ってホテルのレセプションへ。買い物がしたくなったら、客室から歩いてすぐのところにさまざまなデザイナーショップが並んでいるので便利です。

客室は、たっぷりのダークウッドとアースカラーを真っ白なリネンで引き締めたマルメゾン流のクール&シンプルなインテリア。マルメゾン流とはもちろん「かっこいい」という意味です。最も贅沢な特徴は広々としたスペースで、これはロンドンのホテル事情をご存知の方なら即座に納得されるでしょう。また公共スペースは客室以上に広々としていて、トレンディーだけど狭苦しいロンドンのホテルとは大違いです。

街の中心部にもかかわらずホテル内は落ち着いた雰囲気で、ホテル周辺の夜の喧騒も、客室の中に入ってしまえばすぐに消えて穏やかなひとときを過ごせるでしょう。ダメ押しのアイテムとしてマルメゾン・ブランドの化粧品やCDが備え付けられていますが、それがあってもなくても、モダンとクラシックが醸しだすマルメゾンの高級感はみじんも揺るぎません。併設のレストランとスパも、あって困るものではないでしょう。