Palais Coburg

環状道路「リングシュトラーセ」の内側に広がるウィーンの中心部は、数世紀前の建築物のオンパレードで、街全体が生きた博物館のようです。もちろん、古い街並み以外にもさまざまな魅力がありますが、それはまた別の機会に譲るとして、ここでは古都にふさわしい壮麗な白亜の宮殿、「パレス・コーブルク（Palais Coburg）」を紹介しましょう。

白く輝くネオクラシック様式のこの宮殿は、伝統と格式を重んじる最高級グランドホテルとして世界各地から訪れる一流の客をもてなしています。控えめという言葉を知らない計算され尽くした華麗な装いで、特に玄関は誰もが思わず見上げる圧倒的な美しさです。

客室は全部でたった34室しかありませんが、いずれも贅を尽くしたスイート。インテリアのテーマ別に「インペリアル・スイート」や「モダン・スイート」などのカテゴリーに分かれており、1室ごとに名前が付いているのが特徴的です。例えば「インペリアル・スイート」の3室は、それぞれ数世紀前の貴族に由来する名称で、内部も貴族の寝室そのもの。同様に「モダン・スイート」の4室はいずれもロフトふうの造りです。

館内の「レストラン・コーブルク（The Restaurant Coburg）」で、オーストリア最優秀シェフに輝いた経歴を持つクリスチャン・ペッツ（Christian Petz）による本物のコンチネンタル料理を堪能したら、「ワイン・ビストロ（Wine Bistro）」のガラス天井の下でワインと軽食をどうぞ。またウィーンの小ホテルとしては珍しくプール、スパ、フィットネスセンターを併設しています。ホテルから一歩出れば、そこは美しい街並みが広がる中心街。シュテファン大聖堂（シュテファン寺院とも）まで数分のほか、オペラやショッピング、そして市内の名所も徒歩圏内にありとても便利です。