Hôtel Ormelune

ひと昔前までは、モダンなホテルが大好きな私たちも、スキー旅行では不本意ながら山小屋風の宿で我慢するしかありませんでした。けれど、もうそんな必要もありません。イタリアと国境を接するヴァノワーズ国立公園内の町ヴァル・ディゼールに位置する「ホテル・オルムルン（Hotel Ormelune）」は、各国のスキーリゾートに少しずつ登場し始めたデザインホテルの中でも、とびきり楽しい一軒です。

ごく最近まで伝統的なスタイルのホテルでしたが、時代の動きを敏感に察知したとたんリノベーションを行い、ありふれたロッジ風ホテルとは似ても似つかない個性的な宿に変身しました。客室はシンプルながらも楽しい雰囲気。素朴なタッチと無国籍風のスタイルは、インテリアデザイナーではなく、美術品コレクターあるいは美術館の学芸員が手がけたもののように感じられます。バスルームは、昨今の実用性一辺倒の設計ではなく、コンクリートを打ちっぱなしにしたようなラフでスタイリッシュな仕上げが印象的。一番小さい客室カテゴリーを除き、すべての客室にバスタブが付いています。

ひとことで言えば、アルプスの一般的なホテルよりもポップで遊び心のある演出が特徴。スキーリゾートに行くなら、ホテル自体も楽しめる空間であってほしい。そうした要望に真正面から応えるホテルが、ようやく登場したということです。館内にバーとレストランを併設し、ゲレンデ脇のホテルに必須のマッサージサービスも含め、必要なものはすべて整えているので、不自由は感じないでしょう。

備考：毎年冬季（11月後半〜5月前半）のみのシーズン営業を行っています。ピーク期間中は、土曜または日曜到着・最短5泊または7泊が条件となる日程がございます。