The Lodge at Torrey Pines

アーツ・アンド・クラフツ運動のコンセプトに沿って設計され、「ギャンブルハウス」をはじめとしたグリーン兄弟の歴史的な木造住宅を模範にした「ザ・ロッジ・アット・トリー・パインズ（The Lodge at Torrey Pines）」は、プレハブ住宅が並ぶ南カリフォルニア沿岸には珍しい個性的な、歴史への憧憬を表す造りです。また、100年も前の建物のような風格と味わいがあるのに、実は新築であるという点も印象的です。2002年完成で、職人による伝統の技を生かしつつ現代のビル規格に則った建物になっています。


ホテルの立地もまた注目に値します。トーレパイン保護地に隣接し、ごつごつした海岸線を見下ろす高台にあり、周囲を松の木とヤマヨモギト砂岩に囲まれています。北にはラホーヤ、南にはデルマーの街があり、それぞれの街までの送迎サービスがあります。ホテルの敷地内に一歩足を踏み入れると、そこには人里離れた静寂の世界が広がります。


客室は広々としていて、アーツ・アンド・クラフト運動の指導者スティックレイ風の特注家具と、木とファブリックがふんだんに使われています。ほとんどのバスルームは大きなバスタブと独立シャワーという構成になっています。またバス用品は、高級ブランドではなくカスタム製品と地元製品です。客室からは、ホテルの中央の庭かトーレパイン・ゴルフコースの18番グリーンが見えます。このコースは以前は多少荒れていましたが、著名なゴルフコース設計者リース・ジョーンズの再設計により、一流コースへと生まれ変わりました。

レストラン「A.R. Valentien」は、植物画家A.R.バレンティンの作品を随所に配し、現代的なカリフォルニア料理を供しています。スパはスコットランド風の内装で、マッサージや美容トリートメントなどのメニューを用意。また最新設備のフィットネスセンターも併設しています。全体としてまとまりの良いリゾートで、サンディエゴのダウンタウンからたった20分という好立地も魅力です。