Mandarin Oriental Prague

旅行案内を読むと、プラハは「若者が集まる最先端の街で、物価が安く自由な雰囲気」としか書かれていません。しかし現実世界のどの都市もそうであるように、この街にももっと他の魅力があり、バックパッカー用の安宿以外の宿泊施設もあります。その代表例が「マンダリン・オリエンタル・プラハ（Mandarin Oriental Prague）」です。


マンダリンホテルといえば新築の高層ビルがほとんどですが、このホテルの建物はマラストラーナ地区の古い石畳と街並みに溶け込む佇まいです。というのも、19世紀に建てられた印刷所やドミニコ会修道院など数軒の古い建物を改築してホテルとしてまとめているのです。もと修道院のチャペルは今はスパになっており、宗教的経験ではないにしろ心（と体）を癒してくれます。


内部は予想以上に現代的で、ゴージャスながらも落ち着いた雰囲気です。適度に残る数世紀前の建築ディテールや地元色を生かした家具などが、異国情緒を醸しています。バスルームは特に贅沢な造り。プラハ城など街の旧跡が見える客室や、庭や古い修道院に面した客室もあります。


最大の魅力は、決して安くはないけれども、ヨーロッパの大都市にある高級ホテルにしてはリーズナブルな料金でしょう。現在の通貨「コルナ」がユーロに切り替わるときがくるまで（恐らく何年も先でしょうが）、マンダリン系列きってのお値打ち価格が続くでしょう。