The Ritz-Carlton Philadelphia

「リッツ－カールトン」と「アーバンリニューアル」はあまり同時に合わせて使われることのないフレーズかもしれません。しかしここフィラデルフィアでは、見捨てられたネオクラシック風の銀行ビルと近隣の30階建てで大理石造りのオフィス塔が改築されたのです。10年間そのまま放置された後、ようやくリッツ－カールトンチェーンで最も独特なホテルとして、街の中心、ここダウンタウンにオープンしたのです。

この建物が銀行であった当時1904年にさかのぼる高さ42mのドーム型天井の下、大理石の円柱や当時の銀行窓口で使われた机が並ぶ中でチェックインが行われます。ここから、元銀行の古いオフィスがあった場所、つまり現在のリッツ－カールトンの300室からなる客室部分に移動するのです。各部屋からは、息を飲むような美しいシティビューを望むことができ、リッツカールトンのハウススタイル特有のピュアで古き良き時代のエレガンスを表現した、ディテールにいたるまで華やかな大理石のバスルームを配しています。

最上階以下4フロアはクラブルームとなり、エアラインで言うところのファーストクラスと同様の、ワンランク上の行き届いたサービスが提供され、宿泊者はリッツ－カールトンクラブを自由に利用することができます。ファインダイニングレストラン「パンテオン」は、その名にふさわしく、ネオクラシックな建築デザインが印象的ですが、もっとカジュアルなコンテンポラリーアメリカンレストランがお好みの方には「グリル」があります。元銀行のロビーだった場所の下では、以前の地下金庫室がシガー＆カクテルバーへと変身し、絵画のような美しいロビーラウンジ自体は、今ではリッツ－カールトンの有名なアフタヌーンティーを楽しむ優雅な場所になっています。