Hyatt Union Square New York

ハイアット・ユニオンスクエア・ニューヨーク（Hyatt Union Square New York）の登場により、ダウンタウン・マンハッタンの北端にあたるこのエリアが、なんだか急に高級感を帯びたよう。まずひとつに、通りから見える、節度あるエントランスの上にそびえる無駄のないモダンな建物は、もの言わずとも自信に満ちているのがうかがえます。けれど、このホテルの高い志はそれ以外の部分にもたっぷりと表れています。

とはいえ、最近はニューヨークでさえこれ見よがしな虚飾は格好悪いものとされている時代。だからここでは、そのさり気ない表現の仕方にご注目。例えばカラフルなロビー。モダン家具、モダンアート、モダンデザインが揃ったこの空間は、典型的なハイアットとは明らかに違います。けれど、このマンハッタンの一角で営業するにあたっては、今のトレンドをしっかりと捉えた、お似合いのスタイルになっているのは確か。トレンドを取り入れることがすべてではないにしろ、特筆すべきディテールであることは間違いありません。

それは客室も同様。いえ、客室の方は、更に気を使った空間になっていると言えるかもしれません。自然光が入る大きめの窓、キングサイズのベッドにカラフルなインテリアアクセント、アップタウン風の大理石とダウンタウン風のインダストリアル・テイストの要素が活き活きと交わっています。中には、この街では聞いたこともないような、テラス付きの部屋も（！）。２つあるシグナチャー・スイートに至っては、すでに“聞いたこともないような”という表現を使ってしまったことが惜しく思えるほど豪華です。

「ザ・フォース（The Fourth）」は、とっても天井の高いアトリウムにある24時間営業のアメリカン・ブラッセリー。さらにザ・フォースよりもダークで温かみのある南米料理のレストラン「ボテキン（Botequim）」も今年中にオープン予定。また、ラウンジ「シングル（Singl）」では、シングルモルト・スコッチと単一種ブドウで造られたワインが並ぶこだわりのドリンクメニューを揃えています。