Dar HI

ニースのハイ・ホテルがチュニジアにオープンさせた「ダール・ハイ（Dar HI）」は、フランスの影響はありますが、コートダジュールとの共通点はあまりないようです。デザインを手がけたのはマタリ・クラッセ（Matali Crasset）。エキセントリックなホテルのファンやブランドなら、この名前だけでかなり期待してしまうはず。彼はサハラ砂漠の周縁にエコロジカルで輝く色合いのホテルを作り出しました。フューチャリスティックで70年代テイストの空間は、『スター・ウォーズ』の世界を思い起こさせます。ホテル近くの景色にも見覚えがあるかもしれません。それもそのはず。この映画はこの近辺で撮影されたから。ロケ地のいくつかは今も観光客の人気スポットです。

ダール・ハイを訪れたゲストの多くは帰りたくない、と思うはず。部屋には４つのタイプがありますが、一番おもしろいのは「ピル・ハウス」でしょう。それぞれの客室は独立した縦長の棟になっていて、バスルームとベッドルームは最上階にあります。ほぼ全面がガラスになった壁から、砂丘やヤシの木のパノラマが見えます。家具を好きなところに動かして、砂丘を眺めるベスト・ポジションを探すのも楽しいもの。ホテル内では靴を脱いで、特製のスリッパで過ごすようになっているので、部屋のどこにいても安らかで開放的な気分になれます。

宿泊費には食事やドリンク、日に焼けた砂を使ったものなど、2つのスパ・トリートメントが含まれています。ダール・ハイでは自然エネルギーによるサステナビリティを重視しており、プールやハマム（トルコ風蒸し風呂）は温泉による熱で温めています。もちろん、食材はチュニジア産のもの。ホテル近くの敷地で育ったものをこの地方のレシピで調理し、独特の「家庭の味」に仕上げています。


【アクセス】ネフタ国際空港（TOE）から車で約15分。