Faena Hotel Miami Beach

アルゼンチンにおけるホテル経営のパイオニアであるアラン・ファエナ（Alan Faena）氏。彼が手がける施設はとことん追求されています。例えば、アルゼンチンにオープンさせたリゾート施設。海岸に面して建つ、見捨てられた家々に息を吹き込み、魅力的で都会的なデスティネーションへと生まれ変わらせました。誰も見向きもしなかった荒廃した土地を、アートエリアとして活性化させたのです。そして、ファエナ・ホテルの成功を掲げ、今回彼が選んだ場所がマイアミビーチ。すでにリゾートとして人気のエリアであるマイアミは、アルゼンチンと同様の手法は必要ありませんが、むしろより野心的にただのホテルにとどまらないリゾート施設を誕生させました。

マイアミの最も素晴らしい海沿いの場所に、８ブロック分という壮大な規模感で2017年に誕生した同リゾート。ハイライトであるホテルに加え、２つのコンドミニアムタワーやデザイン性の高いバザール、文化施設までを揃えます。プロジェクトメンバーを構成するのは名建築家、レム・コールハースを始めとするドリームデザインチーム。彼の得意とするファンタジックな雰囲気がホテル全体に漂います。”カテドラル”と名付けられたエントランス通路には、天井にゴールドの葉、床には手の込んだモザイクが施され、壁にはアルゼンチンのアーティスト”Juan Gatt”の巨大な作品を展示。大きなガラスの壁からは海の絶景が一望できるという特別な演出も。客室は、マイアミの華やかだった時代を彷彿とさせるアール・デコ風。フェアナ的ラグジュアリーをベースに、曲線をうまく使った、きらびやかなレトロ感が息づいています。イタリアでオーダーメイドされたベッドリネンやカッラーラ大理石のバスルームに加え、どんなリクエストにも応えてくれるプライベートバトラーも用意。スイートルームは豪華な家具を設え、贅沢なダイニングルームや独立式のバスタブを完備。オーシャンビューが楽しめるバルコニーまで揃っています。

さらに、ファエナはプールサイドでの時間を楽しむのに最適な場所でもあります。よりプールシーンを楽しむために、ホテル内の豪華なスパ、ティエラ・サンタ（Tierra Santa）でビューティートリートメントを受けるのもおすすめ。南アメリカの伝統にインスパイアを受けたマイアミ初のスパとしても話題です。また、レストランで楽しめる贅沢な食事やドリンクは、それだけを楽しむために訪れたくなるほどの高いクオリティを誇ります。ムーディな雰囲気の中で、シェフのシグネチャーであるモダンアジア料理を提供する「Pao by Paul Qui」は、光り輝くユニコーン彫刻が目を引く空間の中、低めにデザインされた半円のレザーソファに座って料理を楽しめます。またよりカジュアルに楽しみたいなら、プールサイドで海を眺めながらカクテルを楽しめる「Veranda」がおすすめ。そして、アルゼンチン人シェフ、Francis Mallmanが腕をふるう一番人気のレストラン「Los Fuegos,」も見逃せません。これらの充実した施設が物語るように、アルゼンチン同様、ファエナの手がける施設はただのホテルにとどまらないのです。