The Oberoi Lombok

バリ島は、いつの頃からかインドネシアのバケーションの中心地になりました。簡易宿泊所から5つ星まで、さまざまなホテルが建ち並び、毎年のように観光客が大挙します。一方、バリ島の東に浮かぶロンボク島は、昔の姿を留める未開の島で、あまり人気がありません。

ただし「人気がない」というのは褒め言葉。なぜなら、せっかくの休日なのに順番待ちの行列に並びたい人などいないからです。その点ロンボク島は合格ですが、田舎だということと、バリのようにナイトクラブや華やかなネオンがないことが、人気がない理由かもしれません。

しかしそのほうがかえって好都合。団体客の姿のない人里離れた緑の中にたたずむ「ジ・オベロイ・ロンボク（The Oberoi, Lombok）」は、東京ドーム約2個分の広い敷地を持つ静かな隠れ家で、インドネシアに残された数少ないロマンチックなホテルです。

ヤシの木と鏡のようなプールの向こうに、夢のように美しい海の景色が広がります。このホテルの一番の魅力は、客室が独立したプライベート・ヴィラになっていること。石塀に囲まれたわらぶき屋根の客室には、専用の庭にトロピカルで豪華なお風呂が設置されています。プライバシーがしっかり確保されているので、はにかみ屋でも入ってみようという気になるでしょう。上級のヴィラには専用のスイミングプールが付いています。客室はすべてインドネシア風の美しいインテリアで、チーク材の家具と、DVDプレイヤーやステレオなどの便利な設備を完備しています。

サービスは印象的で、オベロイグループの名にふさわしく洗練されています。料理は意外なほどのおいしさで、レストランか、あるいはギリ3島を望むメダイビーチで食事をすることができます。

このホテルから南へ45分のセンギギビーチ（上記写真）は、金色に輝く自然のままの砂浜が550 mも続く観光スポットのひとつです。ロンボク島では、火山から滝や珊瑚礁まで大自然を満喫できますが、人気の最も高いスポットは自然のものではありません。その人気スポット、バンヤン・ツリーのスパでは、トロピカルムード満点のテントの下で、最新のデカダンな美容トリートメントやジャワ式の特別プログラムによるリラックスしたひとときが味わえます。トリートメントが終わったら、バリ島がどこにあるのか忘れているかもしれません。アクセス：マタラム空港から北へ28キロ、車で約45分。