Taj Bengal

コルカタ（カルカッタ）で最も上品なホテルと評判の「タージ・ベンガル（Taj Bengal）」。その佇まいは、建物内部に大きな吹き抜けを確保するために、外観のバランスをわざと崩す建築様式が導入され始めた時代を思わせます。ツタの絡まるバルコニーが、その不均衡さを緩和しつつ、豪奢な建築物と緑地の多いアリポア地区の景観に溶け込む外観を描き出しています。


アリポア地区は、今でこそヴィクトリア記念堂、動物園、競馬場、そして植物園などの観光スポットが集中していますが、特にベルヴェデーレ宮殿が「インド副王」の称号を持つイギリス人総督の住まいであった時代から、旅行者の宿泊地として人気を集めていました。現在は国立図書館となっているベルヴェデーレ宮殿を含め、アリポア地区一帯はコルカタの文化的中心地となっています。


タージ・ベンガルは、格調高い文化の香りと、日常からの避難場所というリラックスした雰囲気を備えています。政治家や各界のリーダーたちの定宿であり、ベンガルらしいアート作品が館内のあちこちを飾っています。


インテリアは、あえて流行を追わないスタイルを貫き、一般の客室にはインドの伝統を感じさせる装飾を目立たないように取り入れ、スイートはよりコンテンポラリーに仕上げています。一方、館内には8箇所以上の飲食設備があり、世界各国のメニューが楽しめます。会議用の設備や企業人向きのスイートなども充実していて、国際ビジネスのための一流ホテルであることを裏付けています。


贅を尽くした設備は印象的ですが、インド文化の中心地であるコルカタの街はさらに印象的です。めまいがするほどカラフルで、荒削りながらも鋭いセンスに溢れ、経済的にも力をつけつつあるコルカタの探検に出かける前に、このホテルでしっかりと情報を収集しましょう。そして街の散策から戻ってきたら、安心して体を休め英気を養うことができる場所、それがタージ・ベンガルです。

アクセス：コルカタ国際空港から約11キロ、車で約18分。