バンヤンツリー ランコー

バンヤンツリーが、プーケットにそれまでになかったタイプのリゾートをオープンしてから、早20年。以来、東南アジアの見事な海岸線沿いの土地に、その環境に見合う見事なリゾートを造り続けています。その一つがここ、フエとホイアンの中間点で、つい最近まで地味な漁業村だった場所に、49棟の大きなプールヴィラを連ねて完成した「バンヤンツリー・ランコー（Banyan Tree Lang Co）」。もしほかのホテリエがこういったものを手がけたら、“ひどい話だ”とも思ってしまいそうですが、地元の自然環境と文化も、ゲストのニーズ同様に尊重するバンヤンが手がけたとあれば、ちょっと安心できるはず。

もう一度書いておきましょう。各ヴィラ、それぞれに専用プールが付いています。広い客室内でいただける美味しい食事に、ふかふかのラウンジチェア、上手に日よけしたパビリオンと、一日中ヴィラ内でプライベートな時間を過ごしたくなるのも当然です。地元色を取り入れたデザインを得意とするバンヤンとあって、ここでは、モダンデザインの支柱となる“光”と“空間”を重視しつつ、フエの品あるガーデンハウスを模範にした客室を用意。羽根を思う存分広げられるオープンな間取りの空間に、砂岩の彫刻や、ベトナム書道や絹刺繍の作品、細やかな格子細工、民芸陶器、高貴な深紫の布地など、高級感溢れる要素がそこに、またそこに、とあしらわれています。

そんな居心地満点のヴィラからなんとか頑張って出てくることができたなら、この地の遺産や環境、屋外アドベンチャーなど、それぞれに詳しいホテルの常駐ガイドさんと共にいざ出発。世界遺産フォンニャ＝ケバン国立公園でカルスト地帯を探索するもよし、フエの裏道を散策するもよし。アンナン山脈のチュオンソン山岳を自転車でツーリングするもよし。あなた好みの体験を用意してくれます。

もちろん、ホテルには真っ白な砂浜が広がるビーチと、水上（＆水中）アクティビティも用意されています。ゴルフ好きの方は、ニック・ファルドがデザイン監修した18ホールコースへ。プレー中、目を見張る海の景色を堪能するのもお忘れずに。また、アクティブに過ごした人も、スポーツはしないという人も、バンヤンツリー自慢のスパで過ごす時間も作りたいもの。お腹が空いたら、海辺のカジュアルなレストラン「アズーラ（Azura）」で海鮮イタリアン、または景観を楽しみながら丘の上へと小道を上がり、「サフロン（Saffron）」でモダン・タイ料理を。

言い換えればここは、欲しいものがなんでも用意された大型リゾートの利点と、ゲストそれぞれの個性とニーズを大切にしてくれる小さなデザイナーズホテルの魅力を合わせた施設、ということ。旅慣れた私たちだからこそ、こういったホテルはやっぱり嬉しいものです。

【アクセス】フバイ国際空港から35km。