Conti di San Bonifacio

緩やかに遠くへと広がるワインぶどう園とオリーブ畑、そして緑の木々に囲まれた丘の上に立つ全７室のファームハウスを見事にリノベートして生まれた「コンティ・ディ・サン・ボニファーチオ（Conti di San Bonifacio）」。トスカーナでなければ、これで充分ホテリエも満足、宿泊客も後を絶えない、となるのかもしれません。けれど、想像できないほど魅惑的なホテルが集中しているこのエリアでは、それ以上のなにかがなくてはダメ。例えば大理石をくり抜いて造ったバスルームや毛皮で包まれたベッドルーム・・・。

・・・もしくは、テラコッタの床とダークブラウンの木の梁を見せた天井の間に、バウハウス・スタイルの椅子をさり気なく、ごく自然に取り入れてみたり。または、おばあちゃんの下で鍛えたトスカーナ出身のシェフが織りなす、抽象芸術のような食事に、テーブルから遠くの水平線の向こうへと続くゴージャスな郊外の景色・・・。言うまでもなく、そういった魅力たっぷりのプラスアルファの要素が、ここ、コンティ・ディ・サン・ボニファーチオにはすべて揃っているわけです。

エジプト綿のリネン類やリュクスなバスローブ、柔らかいレザー製のアームチェア、空気感のある軽いガーゼ生地に包まれたベッドなど、客室内には素朴なファームハウスを無理なく上品に仕上げるリッチな素材が上手に利用されています。スイートルームにはオリーブ畑またはぶどう園を望むテラス付き。ベーシックな部屋にもたっぷりと自然光が差し込みます。そして、どのディテールにおいても、軽やかなデザインセンスが感じられ、ありがちな農園の宿とは違うモダンな高級ホテルの雰囲気が、元の石造の建物の個性を活かしたままに実現されています。

当然ながら、料理は大きな魅力のひとつ。ここで造られる自家製ワインとオリーブオイルは、ホテルの外にもファンを抱えるクオリティ。また、料理に使われる食材の多くが敷地内で育てられているんです。キラキラと水面光るプールサイドでも、屋内の暖炉脇でも、居心地良い書斎風バーでも、お好みの空間でワインテイスティングが楽しめる贅沢も、ワインリゾートならではの醍醐味です。