THE SHARE HOTELS KUMU 金沢

日本海側にある金沢を知られざる旅行先と評するのは不当でしょう。日本では、魅力的な国内旅行先として人気を集めています。だから、これまで見落としていたかもしれないのは外国人だけということ。けれどもこの海沿いの都市が「ザ・シェアホテルズ・クム・金沢（The Share Hotels KUMU Kanazawa）」の本拠地だと話題になれば、すべてが変わるかもしれません。クムという名前には、金沢の伝統を“汲む”場所という意味が込められています。ここは、打ちっぱなしのコンクリートなど現代的なポストインダストリアルデザインと日本のおもてなしの伝統との融合といっていいでしょう。こんなにもモダンな畳の部屋を見たことがないはずです。

洋室もまた同じくらい印象的。二段ベッドが2台ある“バンク”（Bunk）やロフトタイプの“ロフト”（Loft）は、ファミリーや様々な構成のグループにぴったり。バスルームは未来的で、ミニマリストの美学を感じます。インテリアはすべてスタイリッシュで整然としていると同時にオーガニックで印象的ですが、押しつけがましさはありません。いくらデザイン重視といえど、何よりホテルは心地よい空間であるべき。本格的なレストランはありませんが、代わりにティーサロンが昼から夜まで通しで軽食を用意し、主要な社交スペースとして機能しています。ルーフトップのウッドデッキは、オープンエアならではのちょっとしたリラクゼーション空間を提供。東京や京都、大阪でも、このレベルのホテルデザインを見つけるのは難しいはず。ここ金沢でそんなホテルに出会えることこそ、少なくとも海外からのゲストにとって目を見開くような体験となるでしょう。

【アクセス】金沢駅からタクシーで8分、または徒歩20分