Dining Out 1 分 2025年10月2日

東京2026 インスペクターが記憶に残った料理

一年を通し星の数ほど食事をするインスペクター達。「ミシュランガイド東京2026」の調査において忘れられない一品を紹介します。

2025年9月25日、「ミシュランガイド東京2026」の新たなセレクションが発表されました。インスペクターが体験した数々のダイニングエクスペリエンスから、特に記憶に残る料理を選びました。
インスペクターから共有されたリストは、その季節だからこそ味わえる一品、伝統を受け継いだ料理、シェフの経験や感性から生まれたものなど、バラエティに富むセレクションとなっています。



「貝寄せの煮物椀」

明寂/Myojaku

貝を主題とした春のお椀。旬の種は蛤、しじみの胡麻豆腐。白あわび茸を貝になぞらえているのも風流。吸い地には京都宮津湾の海水を使い、昆布や鰹節に頼らないのが理念。尽きない探求心が日本料理を進化させる。

Ⓒ Myojaku
Ⓒ Myojaku

「チダイの棒寿司」

氣分/KIBUN

紅色のすし種、サフラン色のすし飯が鮮やか。氣分の棒寿司は、フランス料理と日本料理の経験から生まれた。チダイの昆布締めは赤かぶ甘酢漬で包まれ、黄柚子の色が華を添える。独創性と美しさを併せ持つ逸品。

Ⓒ Michelin
Ⓒ Michelin

「鮎の塩焼き姿握り」

鮨 みうら/Sushi Miura

鮎の季節が待ち遠しい一貫。すし屋ながら川魚を扱う感性、塩焼を種にする発想に京料理の修業が生きる。江戸時代には京都で鮎の腹に飯を詰めた「鮎すし」が流行した歴史がある。一匹を余すところなく食すのも和食の美学。

Ⓒ Sushi Miura
Ⓒ Sushi Miura

「青いジャスミンライスのサラダ」

カオ/KHAO

タイ南部のカオヤムは、野菜、柑橘、ナッツ、ジャスミンライスなどを合わせたサラダ。色とりどりの盛り付けが美しく、食す直前に和えてくれる。レモンのドレッシングは鮎の魚醤でアレンジした。柑橘が入荷した日に登場する一皿。

Ⓒ KHAO
Ⓒ KHAO

「鯛のお造り」

伯雲/Hakuun

江戸切子とお造りで春を表現。桜の絵柄を刻んだ切子の器。鯛の薄造りに桜の塩漬と山菜を合わせ旬の風味を添える。だし醤油で味を調え、融和を図る。春の訪れを伝える一品は目も舌も楽しませてくれる。

Ⓒ Michelin
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「フォアグラのテリーヌ ザッハトルテ風」

エーヴィック/EWIG

ウィーンの伝統菓子ザッハトルテにフォワグラを重ねた一品。クラシック音楽の聖地らしく、カカオ、ジャム、フォワグラが三重奏を成す。ハプスブルク王朝から続く、名窯アウガルテンの器が料理を際立たせる。

© EWIG
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「苺の薄造り」

炎水/Ensui

磨き続ける包丁技を存分に発揮する水菓子。牛乳プリンに薄く引いた苺を牡丹のように盛り込む。精緻な技術で苺の繊細な香り、甘み、酸味を引き出す。牛乳プリンと合わさることで驚きから懐かしい味わいが余韻を残す。

Ⓒ Michelin
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