The Imperial New Delhi

インドは、最先端のブティックホテルは少ない代わりに、古き良き時代そのままのゴージャスなクラシックホテルはお手のもの。ザ・インペリアル（The Imperial）は、名前が示唆するように、インドのクラシックホテルの決定版と言ってもおかしくありません。ニューデリーで最もエレガントなグランドホテルとの異名にふさわしい由緒正しい建物は、この街の古い建物のほとんどを手掛けたと言われる建築家、サー・エドワード・ラッチェンズの同僚の手による建築です。


屋外プール、スパ、複数のレストランやバーを併設したザ・インペリアルは、単なるシティホテルではなくアーバンリゾートの風格。街の中心にありながらも、その内側は静かな庭の広がる都会のオアシスです。


客室はいずれもゆったりした造りで、昔のイギリスの上流階級をイメージしたものから、アールデコを現代風にアレンジしたものまで、インテリアスタイルはさまざまです。室内設備にもぬかりはなく、ポルトー（Porthault）の高級リネン、フラゴナール（Fragonard）のバス用品、そして大理石張りの豪華なバスルームを完備しています。


ただし、そうした客室よりも公共スペースのほうがよ、より強烈なオーラを放っています。ベランダ、ダイニングルーム、そして歴史の本から抜け出したような「1911バー」をはじめとした館内施設こそ、このホテルの名声の源。何年かあとにもはっきり思い出せるのは、客室よりもバーやレストランなどでのワンシーンでしょう。