COMO Metropolitan London

メトロポリタンはトレンディーなブティックホテルの完璧な姿と言えるでしょう。ここで言う「トレンディー」とは軽蔑的な意味合いではありません。田舎風のカントリースタイルを真似たホテルや、貴族的な雰囲気を目指しているホテルが多い中、メトロポリタンは細部にまでクールな雰囲気がにじみ出る独自性を目指しています。スタッフはしなやかな黒の制服に身をつつみ、客室には風水を取り入れるきめ細かさ。禅のタッチも行き過ぎでない程度に、ほのかに加わっています。

この手のホテルは存在感を与えようと必死に努力した結果として、ドライクリーニングに出した服を紛失したり、ベッドメーキングでシートが短くしすぎる、といった失敗をおかす事があります。しかしメトロポリタンには裏表がなく、実際の雰囲気そのものの滞在が約束されています。ロンドンの中心であの有名なコモ・シャンバラ・スパを体験するのも決して悪くないのではないでしょうか。シャンバラのアメニティと一緒にオリジナルブランド商品も綺麗に並んでいますが、きっと他ホテルのアメニティとしてお目にかかった事のある物ばかりです。

引っ込み思案な人にとってメトロポリタンは脅威的に感じられるかもしれません。レストラン「Nobu」のような場所で食事をするのに怖じ気づくのも当然です。しかしあなたがゲストである限り、席は用意されるのです。同じ事がメンバー制のMet Barにも言えます。少なくともホテルをチェックアウトするまでは、あなたも間違いなくメンバーなのです。

しかし、このホテルの最大の魅力はやはり客室です。ヒップ・バーでパーティーが終わった後、寄宿舎のようなチープなホテルの部屋に戻ると、空しい気分が残ります。あなたは不必要に複雑なライトコントロールと格闘しながら、バスルームの壁が透明なのは一体何故なのか頭を悩ませる事になります。メトロポリタンではそのような事はありません。シンプルで心地良い部屋で豪華なエジプト製シートに包まれると、何故もっと早くベッドに入らなかったのか不思議に思うほどです。朝起きると、絵はがきのように素晴らしいハイドパークの景色が迎えてくれます。
アクセス：ハイドパーク駅から徒歩5分。ヒースロー空港からパディントン駅までヒースローエクスプレスで15分（片道25ポンド）。空港からホテルまでタクシーをご利用の場合は約45分（約50ポンド）です。