皆さんは中央線と聞いて何を想像しますか?かつては井伏鱒二、太宰治、中原中也などの名だたる文豪が集った街。昭和な横丁から味のある個性豊かな飲食店が揃います。ライブハウスや小劇場、古着やアンティーク雑貨の店を連想する方もいるでしょう。文化人、芸人、ミュージシャンに好まれる沿線には独自の文化が生まれ、都会らしい賑わいと、郊外らしいゆとりが地元民に親しまれています。
各駅周辺は商店街が盛んなことから街歩きも人気です。今回は中央線の駅でも西荻窪から中野までのレストランをご紹介。仲間と語らう店、一人でも気軽に入れる店をチェックし、切符を買っていざ出発!
西荻窪
東京23区において最西端の駅。骨董店や古本屋のレトロな趣と、小粋なレストランやパティスリーのモダンさが解け合う。駅から足をのばして、善福寺公園の自然や水辺に癒されるのもいいだろう。とんかつ けい太/とんかつ
南口駅前の雑居ビルに位置。肉厚なとんかつは、低温でじっくりと火入れをし、最後に高温で仕上げたもの。鹿児島産の黒豚はきめ細やかで歯切れが良い。醤油や山葵で味わうのが新鮮。



荻窪
古くは「西の鎌倉、東の荻窪」と名を馳せた別荘地として知られ、その面影を残す住宅街が広がる。文芸家の与謝野寛・晶子夫妻の住居地、音楽評論家の大田黒元雄の屋敷跡が公園として残っている。

阿佐ヶ谷
中杉通りのケヤキ並木が印象的。荻窪同様に、中央線沿いに住んでいた文人達が集まり、交流を深めていた。昔から商店街では七夕祭りやジャズのイベントが行われ、地域の文化を今に受け継ぐ。餃子坊 豚八戒/餃子
古民家に灯るランプが目印。名物の「華餃子」は、まさに華やか。焼き餃子が花弁をかたどり、羽根が一面を覆い尽くす。そのほかの餃子もにんにくは使わず、蒸し、茹でも揃う。人気店ゆえ予約をして訪れたい。
中野
新宿から中央線で一駅と利便性が高い。駅周辺は商店街や商業施設で賑わう。残念ながら取壊しが決まったが、音楽ファンから長く愛されるコンサートホールは中野のシンボル。サブカルチャーの発信地としても名高い。中野四季の森公園には大学もあり、学生や家族連れの憩いの場になっている。
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